テイクアウトやデリバリーを始めるときに気をつけたい おいしく食べていただく工夫を紹介！
2023.11.16
テイクアウトやデリバリーの利用が一般的になり、対応するお店も増えましたが、お客さまは何を求めてテイクアウトやデリバリーを利用されるのでしょうか。
ここでは、これからテイクアウトやデリバリーを検討している飲食店向けに、お客さまがテイクアウトやデリバリーに求めることや調理のポイント、提供方法のコツなどをご紹介します。
目次
テイクアウトやデリバリーの定着
コロナ禍により外食産業には大きな変化が訪れました。特に目立つ変化が、テイクアウトやデリバリーを利用する人の増加です。
エヌピーディー・ジャパン株式会社の調査では、2022年3月から2023年2月の外食市場において、テイクアウトの市場規模は2019年同期に比べ13％増加し、1兆9,267億円まで拡大しています。
出典：＜外食・中食 調査レポート＞外食業態テイクアウト市場規模は1兆9267億円、コロナ前比13%増、2022年3月-2023年2月計｜NPD Japan, エヌピーディー・ジャパン調べ
同社のデリバリーに関する調査では、2022年1月から12月のデリバリー市場規模は2019年比で85%増の、7,754億円でした。
出典：＜外食・中食 調査レポート＞2022年計、外食・中食売上はコロナ前2019年比10.4％減、デリバリー市場規模は7754億円で前年比1.6％減 | NPD Japan, エヌピーディー・ジャパン調べ
このように、テイクアウトやデリバリーのマーケットはコロナ禍をきっかけに拡大しました。一方で、店内での飲食がある程度回復した後も、テイクアウトやデリバリーはその利便性の高さから定着するものと予想されます。
テイクアウトやデリバリーが定着する中で、お客さまは何を求めて利用しているのでしょうか？ そこが分かれば、テイクアウトやデリバリーについて、どのように工夫すればいいのか検討しやすくなります。
お客さまがテイクアウトやデリバリーに求めること
テイクアウトやデリバリーを利用するお客さまは、次のようなことを求めて利用していると考えられます。
飲食店の料理を自宅で食べられる
テイクアウトを利用する理由として「自分では調理しにくい・できないメニューが楽しめる」という声があります。また「自炊で食べられるものに飽きた」という理由もあります。やはり、飲食店の料理を自宅で食べられるのは大きな魅力と考えられます。
また、自宅でくつろぎながら気軽に食べられることも、テイクアウトやデリバリーを利用するポイントと言えます。
調理や片付けの手間・時間を短くできる
テイクアウトやデリバリーのメニューでは、料理が入っている容器でそのまま食べられるものが少なくありません。別の食器に盛り付ける必要がなく、持ち帰ったり配達されたりした状態でそのまま食べることができます。
また、食べ終わったあとは容器を捨てるだけで済むことがほとんどで、調理道具や食器などの洗い物が増えることもありません。
調理や片付けの手間や時間を少なくできるため、テイクアウトやデリバリーを利用する人もいます。
好きなタイミングで食べられる
すぐには食べずに後で食べたり、希望の時間に届けてもらって食べたりといったニーズでもテイクアウトやデリバリーが利用されています。持ち帰ってから家族と食べる、先に予約しておいて食べたい時間に温かい食事を届けてもらうといったテイクアウトとデリバリーの使い分けも可能です。
食べるタイミングの自由度が高い点も、テイクアウトやデリバリーの人気につながっています。
おいしく食べていただく工夫
お店のメニューを自宅で手軽に、好きなタイミングで食べたいという方が、テイクアウトやデリバリーをよく利用されていると考えられます。
そこから、テイクアウトやデリバリーでも、お店のメニューと同じクオリティのものが求められていると言えるでしょう。食べるときまでおいしさを保ち、おいしそうな見た目を維持することが重要です。
そのための工夫をいくつか紹介します。
食べるまでの時間を考えた対策
お店で出来立てを食べていただく場合と違い、テイクアウトやデリバリーは持ち運びや配達によって、料理ができてから食べるまでの時間が変わります。そこで、食べるまでの時間を考えて、おいしさを保てるメニューに絞るのも一つの方法でしょう。
また、時間が経つとおいしさが落ちやすいメニューについては、おいしさや食べやすさ、見た目を維持する対策を施します。
例えば麺料理は、時間が経っても伸びず、コシやツヤを保つ対策が求められます。
具体的な方法としておすすめできるのが、麺さばき油の利用です。麺さばき油は、茹でた麺に絡めることで、時間が経ってもほぐれやすく、ツヤやコシを持続させます。汁麺の場合、別盛りの麺に絡めることで効果を発揮します。麺さばき油の活用で、茹でたてに近い麺のおいしさを、テイクアウトやデリバリーでも提供することが可能になります。
麺さばき油について詳しくは、こちらをご覧ください。
麺料理のテイクアウト－おいしさを保つ3つの条件とクリアする方法
また、ご飯も時間の影響を受けやすいですが、ご飯を炊く際に炊飯油を利用することで、食感や見た目の美しさを長く保つことが期待できます。
炊飯油について詳しくは、こちらをご覧ください。
最適な容器の選定
おいしさと見た目を保つためには、容器の工夫も必要です。
例えば、ご飯とおかずがしっかり区切られた容器、麺類の場合は麺が伸びないよう麺とスープが分けられる容器、温かい料理には保温性の良くそのままレンジで温められる容器などがあります。
また、使い捨て容器だからこそ、プラスチックごみが出ないエコ素材のものを使用することはお客さまへのアピールに繋がります。
メニューや盛り付け方を考慮して、最適な容器を選びましょう。
食べる前の仕上げ
食べる直前にレンジで温めてもらう、トッピングをしてもらうなど、お客さまに仕上げをしていただくことで、よりおいしく食べていただくことができます。おいしくなるだけでなく、お客さまがワクワク感を味わったり、香りが立つのを楽しめたりといったメリットもあります。
ただし、調理の手間を省くためテイクアウトやデリバリーを利用するお客さまが多いため、あまりに手間になるような仕上げは避けなければいけません。
その他、テイクアウトやデリバリーを始める際の注意点については、「テイクアウトやデリバリー開始に許可は必要？必要なケースや注意点などを紹介」をご覧ください。
その他、テイクアウトやデリバリーを始める際の注意点については、「テイクアウトやデリバリー開始に許可は必要？必要なケースや注意点などを紹介」をご覧ください。
テイクアウトやデリバリーは工夫次第でおいしさを維持できる
テイクアウトやデリバリーについて、利用状況やお客さまに求められること、そこから考えられるお店側の工夫などをご紹介しました。
テイクアウトやデリバリーを利用するお客さまは、手軽さや時間短縮だけでなく、当然おいしさも求めています。おいしさや見た目を、店内で提供している料理同様に維持できるかどうかが、テイクアウトやデリバリーメニューの重要なポイントとも言えます。
麺さばき油のような麺の伸びを防ぐ油を利用する、メニューに合った容器を使うなどの工夫をして、おいしさと見た目を維持することで他店との差別化を図りましょう。
サンプルのご依頼は、以下のリンクからお願い致します。
