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テイクアウトやデリバリー開始に許可は必要?必要なケースや注意点などを紹介

テイクアウトやデリバリー開始に許可は必要?必要なケースや注意点などを紹介

店内で提供している食品のテイクアウトやデリバリーについては、特段の許可は基本的に必要ありませんが、場合によっては新たに許可を取得しなければならないケースも存在します。

ここでは、売り上げアップのためにテイクアウトやデリバリー開始を考えている飲食店の方向けに、必要な許可の種類や注意点、ポイントなどをご紹介します。

テイクアウトやデリバリーを始める際に必要な準備

テイクアウトやデリバリーを始める際にはさまざまな準備が必要です。次のようなことに注意しながら準備を進めるとスムーズに始められます。

衛生管理ルールの策定

店内での食事の場合、提供したらあまり時間を空けることなく食べ始めてもらえます。しかし、テイクアウトやデリバリーの場合、食べ始めるまでの時間はお客さま次第で、お店側でコントロールしにくいという面があります。

そのため、店内で提供するメニューとは異なる衛生管理ルールを設けることも考慮しましょう。

基本的には食中毒を防ぐことを重視するという点は変わりませんが、消費期限や保管方法の明示、保冷剤をつける基準決めなどは、テイクアウトやデリバリーでは特に重要です。

デリバリーの方法やエリアを決定

デリバリーを始めるときに失敗しがちなのが、最初から広範囲にサービス展開しようとする場合です。

デリバリーのノウハウがない状態から広範囲に展開すると、配達の効率が悪くなり満足してもらえるサービスが提供できない恐れがあります。だからといって配達のための人員を増やすと経費がかさみ利益確保が難しくなりかねません。

配達方法を決め、その方法で往復30分程度の時間で配達できる圏内を設定しスタートしてみるのがおすすめです。

デリバリーを始めるには、上記のように時間や手間がかかります。そのためフードデリバリーサービスを活用する飲食店も増えています。フードデリバリーサービスについて詳しくは、「フードデリバリーサービスは活用すべき?メリット・デメリットを解説」をご覧ください。

備品(容器や割り箸など)の選定と準備

新たにテイクアウトやデリバリーを始める際には、容器やお箸、カトラリーなどが必要になります。

容器は料理が入ればいいというわけではなく、ご飯とおかずを分けられるもの、汁物を密閉できるもの、保温が持続するものなど、提供するメニューにあわせて選定することが大切です。

割り箸やスプーン、フォークについても、提供するメニューの食べやすさを意識します。昨今は環境への配慮が求められる時代です。店舗の環境保全への取り組みを示すことにもなりますので、環境にやさしい使い捨てのスプーンやフォークなどを選定するのもよいでしょう。

許可の要否の確認と取得

これまで店内メニューとして提供してきた調理済みのメニューを、購入後すぐに食べることを前提としてテイクアウト・デリバリーで提供する場合は、飲食店開業時に取得した飲食店営業許可に含まれることが多く、原則的に新たに取得する必要はありません。ただしこれまでお店で提供していない新たなメニューをテイクアウトやデリバリーで提供する場合には、メニューによっては開業時に取得した営業許可に含まれていないケースがあり、その場合は許可を取得しなければなりません。

新たに許可が必要なケースをこの後紹介します。

テイクアウトやデリバリーに許可が必要になるケース

では、飲食店がテイクアウトやデリバリーを始める際に許可が必要になるケースとはどういった場合でしょうか。代表的な事例をご紹介します。このほかにも販売方法や規模などにより新たな許可や届け出が必要になる場合がありますので、事前に管轄の自治体に相談すると安心です。

菓子類(パンやケーキなど)、ソフトクリーム

食品衛生法の改正に伴い、令和3年6月1日を境に、飲食店営業許可に含まれる食品の範囲が変わっています。そのため飲食店営業許可を取得したタイミングによっては許可が必要になるケースがあり、一例としては、菓子類やソフトクリームがあります。

令和3年6月1日以前に飲食店営業許可を取得した飲食店の場合、菓子類やソフトクリームをテイクアウトやデリバリーで提供する場合は、新たに改正食品衛生法に基づく飲食店営業許可を取得する必要があります。

日持ちさせることを前提とした食品

営業許可を取得したタイミングに関わらず、店内で調理した食品を真空包装や冷凍するなどして日持ちがするようにしたり、調理した店舗とは異なる場所で販売したりする場合には、飲食店営業許可の範囲には含まれないため、そうざい製造業や冷凍食品製造業など、取引品目に応じた製造業の許可や届け出が必要になります。

酒類

開栓した樽やボトルなどから注いだ酒類をコップに注ぎ、お客さまに提供するのは飲食店営業許可の範囲内ですが、封を切っていない缶やボトルで提供する場合には、別に酒類販売業免許が必要になります。

以上紹介してきたのは、あくまでも基本的な内容です。細かな取り扱いは、メニューや飲食店営業許可の取得のタイミングや、ほかにどのような免許を取得しているのか、あるいは店舗のある自治体などによっても異なってきます。

実際にテイクアウトやデリバリーを始める際には、必ず管轄の自治体に確認するようにしましょう。

テイクアウトやデリバリーにおける工夫ポイント

テイクアウトやデリバリーを始める際には、営業許可以外にも以下のような点を意識してみましょう。

食べるまでの時間を考慮する

一般的に、テイクアウトやデリバリーでは店内での飲食と比べ、料理ができてから食べ始めるまでの時間が長くなります。持ち帰りやお届けするまでの距離、お客さまの都合などによって食べ始める時間までの長さはまちまちです。

時間の経過により、メニューによっては食感やおいしさ、食べやすさを損ねてしまうこともあります。

特に注意したいのが麺類のメニューです。麺類はゆでた後時間が経つことで麺同士がくっついてほぐれにくくなり、伸びてコシがなくなります。また、ツヤを失い、おいしそうな見た目も損なってしまいます。

そのため対策が必要になりますが、麺類メニューの課題解決に役立つのが、「麺さばき油」です。

麺さばき油は、ゆであげた麺に少量絡めることで、麺の経時劣化を抑制することができ、時間が経ってもほぐれやすさやツヤ、食感を保ちやすくなります。麺さばき油について詳しくは、こちらからご覧いただけます。

麺さばき油

また、人気のご飯ものも経時劣化が気になるメニューです。おいしさを維持する工夫で差別化を図りましょう。ご飯もののおいしさを維持するには、「炊飯油」が役立ちます。炊飯油について詳しくは、こちらからご覧いただけます。

日清炊飯油CH

炊飯油のメリットや選び方については、「炊飯油でおいしさをキープ!上手に選んで効率アップを実現」をご覧ください。

フードデリバリーサービスの利用も検討する

自店舗ですべてを整えるためのリソースが不足しているのなら、フードデリバリーサービスの利用を考えるのもひとつの選択肢となります。

フードデリバリーサービスとは、フードデリバリーのプラットフォーム事業者が注文を取り次いだり、配達を代行したりしてくれるサービスです。これにより、自社リソースを節約しながらデリバリーを開始できます。

ただし、手数料が発生するためコストバランスを見極めたうえで判断する必要があります。

フードデリバリーサービスについて詳しくは、「フードデリバリーサービスは活用すべき?メリット・デメリットを解説」をご覧ください。

事前準備を万全にテイクアウトやデリバリーを成功させよう

コロナ禍による感染拡大防止対策から、飲食店のテイクアウトやデリバリーは急増しました。テイクアウトやデリバリーを開始して、売上を伸ばしている飲食店は少なくないでしょう。「自宅でお店のメニューを食べられる」「好きな場所で食べられる」というメリットが浸透したなか、今後もテイクアウトやデリバリーの需要は続くと考えられます。

これからテイクアウトやデリバリーを始めようと検討している飲食店もあるでしょう。許可の要否の確認をはじめ、提供時間の設定と衛生管理ルールの策定、備品選定などの事前準備をしっかり行い、ぜひ成功へとつなげてください。

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