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油の廃棄の正しい処理方法とコスト削減について解説

油の廃棄の正しい処理方法とコスト削減について解説

飲食店や惣菜店などで揚げ油を捨てるときに、産業廃棄物だと知らずそのまま流したり、一般ゴミとして処理したりしてはいないでしょうか。外食産業から発生する廃棄物のうち、「産業廃棄物」として処理する必要があるものには廃油が含まれます。

今回は、飲食店で調理に使用した油の捨て方や捨てるときのポイント、罰則を受けないために気をつけることを解説します。

飲食店で廃棄する油とその捨て方

飲食店での廃棄物には、「産業廃棄物」と「事業系一般廃棄物」があり、産業廃棄物は廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)で規定されたものが対象となります。外食産業で、産業廃棄物として処理する必要があるものは、油のほか、例えば金属・プラスチック・燃え殻・汚泥・ゴム・ガラス・陶磁器などです。

飲食店で廃棄する油には、廃食油と汚泥(グリストラップ清掃時などに排出されるヘドロ)のふたつがありますが、これらはいずれも産業廃棄物にあたるため、生ごみや紙ナプキン、レシートなどの事業系一般廃棄物と分別して処理する必要があります。

廃食油と汚泥の処理の流れは以下のとおりです。

  • 廃食油の捨て方
    飲食店で使用済みの油(廃食油)を捨てる場合は、産業廃棄物処理業者に委託するのが一般的です。産業廃棄物処理業者は廃食油を引き取った後、中間処理施設で焼却処分します。
  • 汚泥の捨て方
    汚泥の廃棄も、産業廃棄物処理業者に委託します。事業者によっては清掃業者と兼業の場合もあります。回収された汚泥は、産業廃棄物処理業者の中間処理施設で処理されます。

ただし、グリストラップから出るものすべてが産業廃棄物となるわけではありません。1槽目のゴミは事業系一般廃棄物として処理が可能です。

コスト削減のポイント

油の廃棄についての現状とコスト削減のポイントを解説します。

廃棄のコストを抑えるためのポイント

汚泥の廃棄は、廃棄物処理も扱っている清掃サービス提供業者に依頼するのがおすすめです。グリストラップの定期的な清掃と廃棄を一度で行え、廃棄にかかるコストも抑えられます。

グリストラップの正しい清掃方法については、「グリストラップの正しい清掃方法と注意するポイントを解説」をご参照ください。

廃棄までの時間を延ばすことでコスト削減となるという考え方も

物価上昇が続くなか、油自体の寿命を延ばし、廃棄を遅らせることでコスト削減を図るという方法もあります。

油の延命については、主に以下のような手法があります。

適切な処理を実施

こまめに油をつぎ足して使う、油の種類を見直す、揚げ物をした際揚げカスをその都度取り除くなど適切な工夫をすることで、油を長持ちさせることが可能です。

詳しくは以下をご参照ください。

価格高騰に負けない!業務用食用油の節約術を解説」 

油の酸価チェックによる扱いの見直し

酸価の測定を行いながら、適温設定、こまめなろ過、差し油をするなど、油の扱いを見直します。現状を正しく把握することで、安全性や品質を保ちつつコストを抑えることも可能です。

油の正しい扱い方を知り、数値で効果を確認することで、余分なコストをかけずに油の劣化を抑えることができます。

長持ちする油に切り替える

劣化しにくく、長持ちする油も開発されています。これまでの油から長持ちする油に切り替えるだけで、良好な状態を長く保つことができます。油の劣化や管理方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

 「油の劣化とはどういう状態?見分け方や正しい管理方法についてわかりやすく解説

また、下記もご参照ください。

日清スーパー長持ち油」へ

油を廃棄するときに飲食店が遵守すべき法律

飲食店で油を廃棄する際には、次の2つの法律を遵守しましょう。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律

廃食油、汚泥は産業廃棄物のため、処理を適切に行わなければ、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に抵触する恐れがあります。

同法第3条に、「事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない」とあり、油を廃棄する際は、責任を持って処理することが求められます。

そのため、処理業者を選ぶ際には、産業廃棄物処分業の許可を得ており、許可を得た産業廃棄物の種類のなかに、処理してほしい廃棄物が含まれている業者に依頼します。

許可を受けていない業者に産業廃棄物の処理を委託した場合は、法令違反とされ、処罰の対象になる可能性があります。処罰の内容は、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方です。さらに法人に対しては3億円までの加重があり、環境問題を重視する観点から非常に重いものとなっています。

食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律

「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」、通称食品リサイクル法は、深刻化する食品ロスの問題を背景に2001年に施行されました。

食品ロスの問題とは、食べ残しや使い残しなどにより、「食べられたはずの食品」が大量に捨てられている問題。食品ロスについて詳しくは、「食材廃棄を減らすためには?利益向上とSDGsに向けて食品ロス対策に取り組もう 」でご確認いただけます。

食品リサイクル法のもとでは、食品廃棄物につき、食品関連事業者に対して以下のような取り組みが求められています。取り組みが不十分と判断される事業者については、公にされる、改善命令、罰金が科せられるなどの罰則があります。

  • 発生抑制と減量化
  • 飼料や肥料などへの利用
  • 熱回収による再生利用

また、食品関連事業者の中でも業種別に再生利用等実施率の目標値が設定されており、外食産業では令和6年度までに50%とされています。

環境保全に対する社会的な関心が高まるなか、産業廃棄物の正しい処理方法とともに、廃棄物そのものの減量とリサイクルについても意識する必要があります。油の廃棄は産業廃棄物処理業の許可を持つ業者に依頼する必要がありますが、産業廃棄物処理業の許可を持つ業者で、リサイクルを行っている業者もあります。

油の適切な廃棄は事業者の重要な責任

事業で排出する廃食油を産業廃棄物と知らずに扱っているのは、法律違反にかかわる大きな問題です。一方、物価高騰のなか、できる限りコストを削減することも大きな課題でしょう。

なお、紹介してきたように、発生する廃食油自体を減らすことも合理的な方法です。適切な処理を実施する、油の状態を数値で確認するといった方法もありますが、油そのものを長持ちする別の商品に切り替えるのが、もっとも手軽な方法といえます。以下を参考に、食用油の変更をご検討ください。

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