中華料理の極意!飲食店で使われる油の選び方
2024.04.09
中華料理といえば、油を多く使う料理というイメージを持つ人が多いのではないでしょうか?
実際に中華料理では油を使う料理が多く、油の種類自体もさまざまです。今回は、中華料理で使われる主な油の種類と活用法について紹介します。種類ごとの特徴を知って、ぜひメニューの幅を広げていってください。
目次
中華料理と油の関係
中華料理では、油をたっぷり使って焼く、炒める、揚げるといったメニューが多く見られます。
例えば、中華料理では「油通し」という技がよく使われます。油通しとは、野菜や肉などの食材をさっと高温の油にくぐらせて処理する方法です。油通しを行うことで、野菜の歯応えを残しながら中まで火を通す、素材の甘みを引き出すなどの効果が得られるほか、素材の表面を油でコーティングすることで余分な油の吸収を防ぎながら、長時間ローストしたようなふっくらとした食感を出すことができます。
また、中華料理では多様な香辛料や「ジャン」と呼ばれるペースト状の調味料が多く使われますが、これらの味わいや香りを引き出すうえでも、油が大きな役割を果たしています。
中華料理と油は切っても切れない関係があります。このあと紹介するように、使用される油の種類も豊富です。油の種類を知ることで、使い道、コスト、風味など、いろいろな軸で油を取捨選択するのに役立ちます。
中華料理で使われる油の種類
中華料理で使われる油の種類と活用法を紹介します。
ごま油
ごま油はごま種子から作られ、中華料理で使われる代表的な油のひとつです。香ばしく風味豊かで、独特の味わいをもたらします。使い道としては炒め物のほか、香り付けのための調味料として用いられることも多い油です。圧搾前のごまの煎り具合によって、色や香りはさまざまです。美しい琥珀色が特徴と思われがちなごま油ですが、焙煎するかしないか、また、焙煎する場合はその際の温度や時間によって、風味や香り、見た目に違いが出ます。
焙煎方法には200℃以上の高温で行う「高温焙煎」と、150~190℃程度で行う「低温焙煎」があります。「低温焙煎」はごまを低温でじっくりと時間をかけて焙煎するため、価格的には高めです。
香り高く風味が出やすい焙煎ごま油は中華の炒めものなどに、ほかの油種とブレンドした調合ごま油や、焙煎をしないため無色でくせの少ない精製ごま油は、天ぷらなどの揚げ調理におすすめです。調合ごま油は、上品にごまの香りを感じさせたい料理の、最後の仕上げに使うといった方法もあります。
ごま油の種類や選び方についてはこちらもご参照ください。
「調合ごま油・ごま低配合のブレンドオイル の実力は?油の見直しでコスト改善」
菜種油
菜種油はその名称どおり、 菜の花の種子から抽出される食用油で、軽い風味と優れた加熱安定性が特徴です。ほぼ無臭でくせがなく、どのような料理にも合わせやすい油として重宝されています。また、LDL(悪玉)コレステロールを上昇させないといわれているオレイン酸が豊富で、健康志向のメニューにもおすすめです。
大豆油
大豆から抽出される油で、特有のうま味とコクがあり、特に揚げ物に適しています。菜種油と同じく、食用油として一般的に広く使われています。世界で2番目に多い生産量を誇り、油のなかでは特に安定的に供給されている油種といえます。
ピーナッツ油
ピーナッツから抽出される油で、ナッツの風味があり、中華料理や東南アジア料理に多く使用されます。高温調理に適しているほか、お菓子に練り込むといった使い方もされます。
ラード
豚の背脂を原料とする油です。常温では白いクリーム状ですが、熱を加えると透明の液状に変化します。揚げ物、炒め物のほか、柔らかさを活かして生地やひき肉に練り込むといった使い方があります。中華料理のほか、西洋料理にもよく使用されます。料理にコクのある独特の風味を加える働きがあります。
さまざまな風味油
中華料理では、ネギ油やエビ油、花椒油など、素材の風味を移した油もよく使用されます。少量加えるだけで、料理に一段とコクや深みを与えることができます。飲食店で手作りされることも多い風味油ですが、作業性の向上と風味の安定のために「日清素材のオイル」を使用することもおすすめです。
「日清素材のオイル」は、手軽に本格的な香り付けができ、料理が引き立つ風味油です。詳しくは、以下のサイトをご覧ください。
また、下記のような多種多様な油を使うケースもあります。
グレープシードオイル
ぶどうの種子から抽出される油で、軽い風味があり高温調理に適しています。くせが少なく、揚げ物やサラダドレッシングへの使用に向いています。
オリーブオイル
オリーブの果実から抽出される油です。エキストラバージンオリーブオイルは風味が豊かで、海鮮や中華素材との相性も良好です。
くるみ油
くるみから抽出される油で、リッチなナッツ風味が特徴です。サラダドレッシングやオーブン料理に使用されます。
今回ご紹介したように、中華料理ではごま油を中心に多種多様な油が使われています。特徴を知って使い分けることで、メニュー開発にもつながります。コスト面を考える場合には、ブレンドや使い分けを上手に行うことで、味わいを損なわずにコストインパクトを抑えることが可能です。
中華料理のおいしさの決め手は油の上手な使い分け
中華料理では、油の使い方が大きなポイントとなります。さまざまな食材に合わせ、多種多様な油を使い分けると、味のバリエーションが広がり、満足度の高いメニューを実現できます。
油のなかでも特に中華料理に欠かせないのが、ごま油です。ごま油の魅力は特有の豊かな香りですが、一般にごま油の割合が高いほど香り高い傾向にあり、それに伴って価格も高くなってしまいます。
店舗経営では味はもちろん大切ですが、コストも考慮しなければなりません。日清銀印天好麻油は菜種油をベースとした調合オイルであるため、リーズナブルながら絶妙なブレンド比率でごま油らしい風味付けができる油です。おだやかな風味で使いやすく、コストパフォーマンスに優れたごま油をお探しの際は、ぜひ一度お試しください。
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