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限られた資源を大切に 惣菜バックヤードにできる持続可能性への取り組み

限られた資源を大切に 惣菜バックヤードにできる持続可能性への取り組み

近年、多くの企業で持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取り組みが行われています。その中にはコンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの事業を展開する企業も含まれています。
本記事では、コンビニエンスストアやスーパーマーケットにおけるSDGsに向けた取り組みの事例と、惣菜バックヤードでできる具体的な取り組みを紹介します。

「つくる責任、つかう責任」

2015年に国連総会で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」には、2030年までの達成を目指す「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」として17の目標が示されています。

17の目標

1 貧困をなくそう

2 飢餓をゼロに

3 すべての人に健康と福祉を

4 質の高い教育をみんなに

5 ジェンダー平等を実現しよう

6 安全な水とトイレを世界中に

7 エネルギーをみんなに。そしてクリーンに

8 働きがいも経済成長も

9 産業と技術革新の基盤をつくろう

10 人や国の不平等をなくそう

11 住み続けられるまちづくりを

12 つくる責任、つかう責任

13 気候変動に具体的な対策を

14 海の豊かさを守ろう

15 陸の豊かさも守ろう

16 平和と公正をすべての人に

17パートナーシップで目標を達成しよう

このなかで、食品を扱う企業が特に取り組むべき目標のひとつが「12 つくる責任、つかう責任」です。

「つくる責任、つかう責任」には、“生産者も消費者も、地球の環境と人々の健康を守れるよう、責任ある行動をとろう”という意味が込められています。具体的な達成目標のなかには「2030年までに、天然資源を持続的に管理し、効率よく使えるようにする。」「2030年までに、お店や消費者のところで捨てられる食料(一人当たりの量)を半分に減らす。また、生産者からお店への流れのなかで、食料が捨てられたり、失われたりすることを減らす。」といった項目が含まれています。

SDGsに向けた取り組み事例

コンビニエンスストアやスーパーマーケットではSDGsに向けて以下のような取り組みが行われています。

環境や社会に配慮した商品開発

プライベートブランドの商品を持つ企業が、商品開発の際に環境に配慮した原材料を使用したり、従来よりも賞味期限を長くできるよう工夫したりといった取り組みを行っています。

脱炭素に向けた店舗運営

再生可能エネルギーの活用や、電力使用量を削減できるタイプの冷凍・冷蔵機器や照明を取り入れることで、店舗のCO2排出量削減に取り組んでいます。

プラスチックの削減

プラスチック包装の素材を環境配慮型の素材に変更したり、包装の種類をトレーから袋に変更したりすることで、プラスチック使用量を削減しています。

これらはいずれも「つくる責任、つかう責任」の達成目標にまつわる取り組みで、店舗運営に不可欠な要素を持続可能な内容にするアプローチであると言えます。

惣菜バックヤードにおけるSDGsに向けた取り組み

惣菜バックヤードでは弁当や揚げ物、麺類などさまざまな惣菜を作るので、多くの食材を扱います。食材は言うまでもなく大切な資源です。バックヤードで適切に管理し、無駄な廃棄を防ぎ、余すことなく使い切るように取り組むことは大切です。

SDGsに取り組む際に考えたいのは、対象の食材選びです。企業の取り組みとしてより多くの店舗で実施できるよう、惣菜取り扱い店舗が共通して使用する食材を選ぶことが望ましいです。

そこで検討したいのが、惣菜取り扱い店舗が共通して使用するフライ油の適正管理と使用効率の向上です。オペレーション改善とフライ油選定の両面で取り組むことができます。

オペレーションの改善

フライ油の適正管理と使用効率向上に向けて取り組む際のポイントは「適正な基準で廃油すること」と「フライ油の劣化を防ぐこと」です。適正な範囲で無駄なく使い切ることが食材を大切に扱うことに繋がります。

具体的なオペレーションは以下のような内容になります。

廃油タイミングを酸価で管理する

廃油の基準を明確にするためには指標が必要です。日本惣菜協会が作成した「小規模な総菜製造工場におけるHACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書」では「油脂の使用限界」の基準の一つとして「酸価が2.5を超えたもの」が示されています。見た目や感覚ではなく、数値で管理できる酸価を基準にすることが適正管理の第一歩です。

酸価を測る試験紙といったツールもあり、誰でも測定可能です。酸価による廃油基準を設けた上で、フライ油の劣化を防ぐオペレーションに取り組むことが重要です。

定期的にフライヤー内部を清掃する

フライヤーの汚れはフライ油の劣化を早め、酸価の上昇や着色、においの原因になるため、定期的に清掃しましょう。

揚げる食材の水気をよく取る

揚げる食材に余分な水分がついていると酸価の上昇が進みます。調理をする際には、揚げる食材の水気をしっかり取りましょう。

こまめに差し油を行う

フライヤー内の油は揚げ物に吸収されて徐々に減っていきます。減った分の油を補うために新しいフライ油を継ぎ足す「差し油」をすることによって、フライ油の劣化抑制に繋がり、酸価上昇と着色、においを抑えられます。

フライ油の選択

オペレーションの改善と組み合わせて、長持ち機能のあるフライ油を使用するとフライ油の使用効率が更に向上することが期待できます。

長持ち機能のあるフライ油は「コスト対策のためのもの」と捉えられがちですが、劣化を抑えることで使用期間延伸に繋がるという機能は、SDGsに向けた取り組みにおいても有効であると言えます。

長持ち機能のあるフライ油には日清スーパー長持ち油があります。日清スーパー長持ち油は、日清オイリオグループ独自の「SL(Super Long)製法」と「UL(Ultra Long)製法」を組み合わせることにより酸価の上昇を抑制する効果に優れており、着色とにおいの抑制にも効果があります。

酸価上昇の比較

日清スーパー長持ち油キャノーラと日清キャノーラ油を用いて連続フライ試験で酸価の比較を行いました。4Lフライヤーにそれぞれの油を入れ、180℃で1日8時間、いも天、コロッケ、唐揚げを調理したところ、試験9日目の日清スーパー長持ち油キャノーラは日清キャノーラ油に対して酸価上昇を約30%抑制できていることが確認できました。

オペレーション改善とフライ油の選択から、SDGsに向けた取り組みを始めよう

多くの食材を取り扱う惣菜バックヤードでSDGsに向けた取り組みを行うことは重要です。大切な資源であるフライ油を適切に効率良く使うために、オペレーション改善と長持ち機能のあるフライ油の活用が有効です。

日清スーパー長持ち油は、酸価上昇抑制に加え、着色やにおいを抑える機能もあり、通常のフライ油に比べ長持ちすることが期待できます。惣菜バックヤードにおいてSDGsに取り組む際には、日清スーパー長持ち油の活用をご検討下さい。

日清スーパー長持ち油

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