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植物油の選び方-こだわり植物油の特長-

植物油の選び方-こだわり植物油の特長-

植物油の風味やヘルシー成分などの特長はそれぞれの油種に由来しています。

本文では、主要3種の植物油(菜種油、大豆油、パーム油)以外の植物油として、こめ油、コーン油、ひまわり油、綿実油、べに花油、精製ごま油、オリーブオイル(ピュアオリーブオイル)について解説します。

単独で使用するだけではなく、菜種油等とブレンドして使用することも一般的で、二つの長所を活かす使い方も有効です。油選びの参考にしてください。

植物油の風味グループマッピング(加熱調理時)

(イメージ図)(当社調べ)

・精製ごま油とオリーブオイル(ピュアオリーブオイル)は特的な原料由来の風味を持つ為、マップには記載していません。

・なお単品で使用されるだけでなく、菜種油などとブレンドし利点を組み合わせて使用されることもあります。

日本の油種別植物油総供給量

日本国内で供給される各種植物油の割合は以下の通りです。

2022年には合計で約261万トン供給されています。3大油種が全体の約80%を占め、こだわり油種はそれぞれ下記のような供給割合です。

<出典>農林水産省「油糧生産実績調査」、財務省「貿易統計」

油脂の脂肪酸含有割合

植物油の種類によって脂肪酸含有割合が異なります。

油種別特長

こめ油

特長甘みとコクがあり、素材のうま味が際立つ。
抗酸化成分により保存安定性が高い。
おすすめ用途揚げ物(天ぷら、フライ)、炒め物やドレッシング、製菓
ヘルシー成分【ビタミンE】
血流を良くする、活性酸素抑制により老化を防止するといわれる。
【植物ステロール】
食事に含まれるコレステロールの吸収を抑え、血中コレステロールを下げる作用がある。
原料米ぬか

コーン油

特長香ばしいく仕上がる。
熱安定性が高くコシが強い油。
おすすめ用途とんかつ、魚介フライなどの揚げ物
ヘルシー成分【リノール酸(オメガ6系・必須脂肪酸)】
カラダの組織を正常に機能させる。血中コレステロールを上げにくいといわれる。
【ビタミンE】
血流を良くする、活性酸素抑制により老化を防止するといわれる
原料とうもろこしの胚芽

ひまわり油<ハイオレイックタイプ>

特長クセのない淡白な風味
加熱調理時のニオイや汚れが少ない
おすすめ用途加熱調理の他ショートニングの原料として
ヘルシー成分【ビタミンE】
血流を良くする、活性酸素抑制により老化を防止するといわれる。
原料ひまわりの種子
※ひまわり油にはリノール酸が多いハイリノールタイプもあります。

綿実油 

特長調理する素材の旨味を引き出す上品なコクと旨みが特長
冷めても風味が変わりにくい
おすすめ用途天ぷら、とんかつ専門店での揚げ物からホテル、レストラン、料亭での調理、ドレッシングやマヨネーズなど生食用
ヘルシー成分【リノール酸(オメガ6系・必須脂肪酸)】
カラダの組織を正常に機能させる、血中コレステロールを上げにくいといわれる。
【ビタミンE】
血流を良くする、活性酸素抑制により老化を防止するといわれる。
【植物ステロール】
食事に含まれるコレステロールの吸収を抑え、血中コレステロールを下げる作用がある。
原料綿を取った後の綿花の種子の核

べに花油(サフラワー油)<ハイオレイックタイプ>

特長あっさりとした風味で素材を活かす
ハイオレイック種は酸化安定性が高い
おすすめ用途加熱調理からドレッシングなど生食まで
ヘルシー成分【ビタミンE】
血流を良くする、活性酸素抑制により老化を防止するといわれる。
【オレイン酸(オメガ9系)】
LDL(悪玉)コレステロールを上げにくいといわれる。
原料べに花の種子
※べに花油にはリノール酸が多いハイリノールタイプもあります。

精製ごま油

特長すっきりとしたうま味があり、揚げ物が上品に仕上がる。
(焙煎していないので、香ばしい風味や色はない)
おすすめ用途天ぷらなど
ヘルシー成分【オレイン酸(オメガ9系)】
LDL(悪玉)コレステロールを上げにくいといわれる。
【リノール酸(オメガ6系・必須脂肪酸)】
カラダの組織を正常に機能させる、血中コレステロールを上げにくいといわれる。
【ごまリグナン】
カラダの中の酸化抑制、血液中コレステロールを下げるといわれる。
原料ごまの種子

オリーブオイル(ピュアオリーブオイル)

精製オリーブ油にバージンオリーブオイルを加えて風味付けしたオイル

ピュアオリーブオイルと呼ばれることもある

特長まろやかでさっぱりとした口当たりが特長
おすすめ用途焼く、炒める、パスタ料理など幅広い料理
ヘルシー成分【オレイン酸(オメガ9系)】
LDL(悪玉)コレステロールを上げにくいといわれる。
原料オリーブ果実

油選びを行う際には、各油種が持つ特長を考慮することが重要です。特に風味やヘルシー成分などの特性を生かした油を選ぶことで、料理の素材の味わいを際立たせるだけでなく、消費者の健康志向にも応えることが可能です。是非、植物油の特性に目を向け、最適な油を選んでみてください。

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