しっかりおいしい和風健康メニューを効率的に提供するには?
2023.06.08
健康志向が高まるなか、健康的なイメージがある和風のメニューは女性を中心に安定した人気があります。
一方で、和風のメニューは洋風や中華風などと比較して味が薄くなりがちで、多くの人に好まれる味に仕上げるのが難しいと感じる人も少なくないようです。だしの風味は繊細で、強く香らせることを難しく感じるのかもしれません。だからと言ってだし感を増やすために顆粒だしや濃縮つゆなど他の調味料を多く使うと、どうしても濃い味付けになってしまいます。加えて和風のメニューは手間がかかる、作る人によって技術の差が出やすいなどの課題もあります。この記事では、和風のメニューに関する難しい課題を解決し、おいしい和風の健康メニューを提供するポイントについて解説します。
目次
和食に健康イメージがある理由
和食には「健康に良い」というイメージが広く共有されています。
「ま・ご・は・や・さ・し・い」で表現される和食の代表的な食材。豆類、ごま、わかめなどの海藻類、野菜、魚、しいたけなどのキノコ類、そしてイモ類は、健康を維持するのにも必要と言われる食材ばかりです。また、味噌や納豆、酢、しょうゆ、みりんといった、腸内環境を整えて免疫力を向上させると言われる発酵食品も豊富です。
さらに、それらの食材を主食、主菜、副菜2品の「一汁三菜」でバランス良くいただくことなどが、和食が健康と言われるゆえんです。
健康的とされるさまざまな要素がある和食ですが、「塩分が高い」と指摘されることもあります。和食を健康面から見た場合の唯一の欠点とも言える、塩分の問題。この問題の解決策となるのが「だし」です。だしのうま味を上手に利用することで、塩分を抑えたおいしく健康的な和食を作ることが可能です。
だしを用いた和風健康メニュー提供における課題
だしを使うことで、健康志向のお客さまから好まれる和風のメニューを作ることが可能ですが、だしを使うからこそ、提供するには次のような課題があります。
調理に手間がかかる
たとえば昆布とかつお節の一番だしを取る場合、昆布を30分ほど水につけ、沸騰しないよう注意しながら弱火で加熱し、昆布を取り出した後一度沸騰。差し水をして全体の温度を下げてからかつお節を加え、再度沸騰したら火を止め、かつお節を丁寧にこしていくなどの工程を経て、ようやく完成です。少しでも回転率を上げて売上アップを図りたい多くの飲食店にとっては、この手間は大きな課題です。
薄味になる
だしの風味は繊細で、洋風のメニューなどに比べて薄味になりがちです。濃い味だとごまかしがききやすいですが、薄味では難しく、作る人の技術や経験で大きな差が出てしまいます。経験の少ない人がだし感を高めようとしてむやみに調味料を増やし、塩分が高くなってしまうこともあります。そうなると、和風健康メニューとは言えません。
味にバラつきが出る
だしは繊細で、素材の種類や量だけでなく、だしを取るときの温度や時間などによっても味が大きく変わってきます。また料理を仕上げる際、だし汁の分量によっても味が異なってきます。担当する人や、同じ人でもその日の調子や状況によっても、味にバラつきが出てしまいます。
以上のようなことから、和風のメニューは難しいと考える人も少なくありません。どうすれば、調理の手間をかけずに、安定して多くのお客さまに支持していただけるおいしい和風メニューができるのでしょうか。
しっかりとおいしい和風メニューにするには
和風メニューをしっかりとおいしいメニューとして仕上げるためには、だしの「うま味成分」をうまく引き出すことが必要です。まずはうま味成分についての基礎知識を確認しましょう。
うま味成分を味方につける
塩分を控えても「おいしい」と感じてもらうには、うま味成分がポイントです。
うま味成分とは甘味や酸味、塩味、苦味とともに基本味に含まれる味であり、うま味の物質としてはグルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸などが代表的です。イノシン酸は魚や肉に、グアニル酸は乾燥きのこに、グルタミン酸はそれらに加え野菜や昆布などさまざまな食材に含まれていると言われています。
うま味には相乗効果があることも大きな特徴です。例えば、昆布(グルタミン酸)とかつおぶし(イノシン酸)といった異なる成分を同時に使用することで、うま味が増すとされているのです。
うま味を最大限引き出すようにだしを上手に取るのには手間と時間がかかり、技術も必要です。調理する人により味に大きな差が出るだけでなく、同じ人が調理しても、その日の調子などで味に影響が出るくらい繊細なものです。
そのため、本格的な日本料理店などを除いては、手間・コストと売上のバランスを取るのが難しく、メニューとして提供するのは難しいと判断せざるを得ないケースも少なくないでしょう。
この課題を解決する方法として、次のように手軽にだしのうま味を引き出せる便利な調味料の活用が考えられます。
手軽にだし風味が出せる便利な調味料
誰がいつ作ってもおいしい和風メニューが作れる、便利な調味料をいくつか紹介します。
だしパック
パックにだしを取るための素材を詰めたもので、複数の素材を掛け合わせた本格的なだしを手間なく取ることができます。そのままお湯に入れてだしを取り、だしを取った後はパックを取り出すだけで済み、片付けの負担も軽減できます。
濃縮だし・濃縮つゆ
だしの成分を濃縮しており、お湯で割るだけで必要な量のだし汁を用意することができます。お湯の割合を加減することで、手軽に薄味にしたり濃口にしたりすることが可能です。一方、だし感をアップさせるために量を増やしすぎると塩分や甘味が増えすぎてしまうこともあるため、注意が必要です。
顆粒だし
かつお節や昆布などの素材と塩の調味料が細かく砕かれて混ぜられた調味料であり、お湯に溶かすだけで簡単にだしを作れる特徴があります。だしを取るための手間がかからない、分量のマニュアル化がしやすいといったメリットがあります。濃縮だしや濃縮つゆ同様、だし感をアップさせるために量を増やすと塩分も増えてしまいます。バランスを見て調整しましょう。
和風だしの風味油
かつお節やさば節などの豊かな香りとコクが楽しめる油もあります。少量使うだけで、塩分を増やさずしっかりと風味付けができるという、使い勝手の良さが大きな魅力です。
また風味油は加熱調理時に焦げ付きにくく、調理後に調理器具を洗浄する際の手間や時間の削減にもつながります。
以上のような便利な調味料を使えば、誰がいつ調理しても一定以上の品質を保った和風メニューを、効率よく提供することが可能になります
和風だしの風味油の使い方
上で紹介した便利な調味料のなかでも風味油の使い方を紹介します。
和風だしの風味油は、使い方によってさまざまな料理にだしの風味を付加させることができます。以下、和風だし風味の油を使った調理例の一覧です。
だし風味の強化に
だしを使用した料理に少量かけていただくことで、塩分を増やさずに、だしの風味をより早く・強く・長く感じることができます。
だしが主役のメニューに
和風だし風味油に塩を加えるだけで、豊かにだしが香る贅沢な和風健康メニューを作ることができます。
和洋折衷メニューに
だしを使う工程がないことも多い和洋折衷メニュー。和風だし風味油を使用することで、豊かなだしの風味が洋食にも映えます。
工夫次第でおいしい和風健康メニューを手軽に作ることは可能
おいしく、健康イメージも強い和食。
だしを上手に取ることで、うま味成分により、おいしい和風健康メニューを作ることが可能になります。しかし、だしを上手に取るには手間や時間、技術が必要になり、それでは和風健康メニューの提供を諦めざるを得ないといったケースもあるでしょう。
その解決策のひとつが、今回紹介したように風味油の活用です。和風の風味油を使うことで、誰が調理を担当しても、おいしい和風健康メニューを効率的に提供することが可能になります。
手軽に本格的な味付けができる風味油には、和風だし味だけでなく、中華や洋風の味などさまざまなものがあります。調理時間の短縮やコスト削減にも有効な風味油の活用を、ぜひ検討されてはいかがでしょうか。
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